人気ブログランキング | 話題のタグを見る

リスクをマネジメントする

僕の現在行なっている事業は、高齢者に対しての福祉事業。
それも、介護保険という保険制度の上に成立する事業だ。
年の瀬に、この自分自身の事業のリスクを自分なりにマネジメントしてみたい。

もっとも、広範囲に掘り下げたものは出来る術もないので、将来を見据えた僕の事業のリスクを、中央突破で考えてみたい。
お読みになられる方は、長文覚悟でお願いします。041.gif(笑)

現在、高齢者福祉の世界では、介護保険外の高齢者専用賃貸住宅や有料老人ホームなどが、それはそれは恐ろしい勢いで、乱立し続けている。
増え続ける高齢者という需要を考えると当然の様にも思える。
一方、従来の特別擁護老人ホームや老人保健施設などは、地方行政の総量規制などの影響で、ほとんど増えていないのが実情だ。
おまけに、民間が建設する施設には一室あたり、かなりの助成金が支給されるというからたまらない。
こんなおいしい話はそうそうないと、建設ラッシュが続いているわけだ。

国や地方が、介護保険の施設を規制し、民間の施設建設に助成をする。
官から民へ・・・。といえば聞こえがいい。
というより・・・・
ハコモノは何十年単位で収支をみていく必要があるので、もはや行政が将来支えていけない事を、まさに暗示しているのだ。
そうしたら、実際の民間施設はどうだろう?
入居費用などの個人負担額では、到底やっていけるはずもなく・・・
施設内で提供される通所介護や訪問介護の介護保険収入で黒字を確保していつのだ。

将来、行政が支えていけないと考えている介護保険制度。
介護保険の報酬は今後どう変化していくだろう??

増え続ける需要を考慮して、「今後介護報酬は上がっていく!」とおっしゃる経営者もいらっしゃったが・・・・・・・・・・・・・・・・・037.gif
当然、僕は下がる一方だと考えています。
下がるだけならまだいい。崩壊に近い状況もありえない話じゃないと思います。

税収という実収入に加え、実収入を越える国債を発行(借金)しているんですよ?
持続的な将来、有り得ます?? 公約うんぬんって言ってる場合じゃないですよ。
それに対して消費税の議論が2年後に8%とか言ってるくらいですから・・・
現在の高齢者の年金は払った分より、かなり多くもらってる・・・今の若者は払った分の半分もらえるの?
根拠があるわけではないですが、いまの社会保障制度をそのまま続けるとしたなら、早い時期に消費税は20%近くにするべきでしょう。
そうなればどうなる? 物を買うのに2割も税金取られりゃ消費も激減しますね。
消費が減ると生産が減る・・・どうなるかって皆さんの給料が減り失業が増える。
じゃあ法人税や所得税上げれば?って、企業や本社が日本から逃げていくだけですよ。安い国いっぱいあるんですから・・・。

どうでしょう?
逃げ道はないと思うんです。

僕がやっている事業はデイサービスなので、100%介護保険に頼った事業です。
もちろん先では宿泊型の介護保険外の高齢者施設をやっていく予定です。

<デイサービス運営で>
介護報酬が減額された時・・・
僕らにはそぎ落とすサービスが明確に決まっています。
これは対策済み。 もちろん収益の低下は避けられませんが。

自己負担額が2割になったら
この可能性が一番現実で、大きいですね。
どう対処する??
小さい事業所だからこそ、影響は甚大。
数ヶ月前に指示を出した目標があります。
それが実現されるのが早いか? 改訂が早いか?
ずばり、追いかけっこなのです!
内容は想像にお任せしますね。
いずれにしれも収益にはかなり影響しますよ。

介護保険が崩壊したら・・・
全額自費って事は要介護1の方で一日9000円近くの支払いが必要になります。
毎日通えば180,000円。
これは、もはや不可能。 無理です。

そう・・・介護保険制度が崩壊したら経営は成立しないという事なのです。


僕たちが民間の高齢者施設へ進むというのはその理由からです。
宿泊型の民間高齢者施設も付帯する介護保険収入で黒字になってるんでしょ?っておもいますよね。
そうなんです。
これから始まる、介護保険の報酬低下で、たくさん立ちいかない所がでてきますよ。
特に安易に始めた異業種からの参入なんかは、厳しいと思います。

お国も上手ですよね。
特養を規制しておいて、民間には助成金の人参ぶらさげて、参入過多で需要を吸収。
そして、肝心要の介護保険報酬削減。 お見事!
やがて乱立した施設は生き残りをかけた競争に突入。
価格の低下やサービスの向上・・・稼働率を上げたいから・・
飛行機の正規料金&格安料金・・空気を運ぶ空席率みたくなってますね。(笑)

建てた箱モノは30年はつきまといますから、20年先の収益予想が大丈夫じゃないと意味がないと僕は思ってしまうんです。
お国の助成金で、バカバカ新しい施設が建ってますから、その内わかりますよ。

ではなぜに、リスクマネジメントに民間施設を考えているのか・・・?
介護保険制度の崩壊でデイサービスが崩壊する理由は、介護保険の「指定」という厳しい規制の中にデイサービスがなりたっているからです。
職員は常勤換算で何人、設備はこうして、規定はこうして・・・・
中には必要なものもありますが、どこまでやってキリがない的な無駄も本当に多いのが実情です。
法律で規制をかければかけるほど、コストは顕著に上がるのです。
一方、かけないと悪徳業者が悪さをする。 それだけターゲットにしたらいいのにな。

民間の施設。
ここにも行政の規制はかかります。
「高齢者専用住宅」「有料老人ホーム」
おこんな名前は、規制の上に名乗れるのです。
でもゆるい分、裁量の余地がある。

というより・・・この規制から脱出できれば、僕は介護保険制度が崩壊しても、自己負担収入だけで何とかやれる道があると思っています。
「劣悪」ではなく「工夫」した環境でね。
当然、切り捨てるものも必要。
入居者には、入居時点で「完全自己責任」の誓約が必要ですし、家族にもその覚悟は必要。
「規制」と「責任」この二つを取り除けさえすれば・・・案外いい空間が提供出来るきがしますよ。
「この2つが重要なんじゃないか~!」って??
そういう方は月40万円位の所を探していただいたら良いんです。
大事にするところと、切り捨てるところははっきりしているほど良い。

本当にそんな事できるのか?って・・・
知りません。041.gif(爆笑)
大枠なイメージは出来上がっていますが、精密な検証を来年半ば程度に済ましたいなと・・・。


私たち法人の最大のリスク・・・それは介護保険制度の崩壊
リスクへの対処・・・それは民間施設の運営

こう書けば、めちゃ簡単でだれでもやってそうな話ですね。
でも、細かい話はさすがにOPENにしちゃダメですもんね。028.gif

世間の民間事業者を見てて、こんなに安易でいいんだろうか・・・ってのは、正直な僕の気持ちです。

リスクをマネジメントする_a0198819_10351090.jpg

<夜の祇園>

古儀
by yasu121928 | 2011-12-24 10:28 | 仕事系カテゴリはこちら! | Comments(0)
<< 心に残るクリスマスソング♫ 家政婦のミタ >>